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今日の診察室

担癌動物と治療の方向性

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担癌[たんがん,tumor bearing; cancer bearing]とは,がんを体内に持っていることです。がんを体内に持っている状態を担癌状態と言いますが,ガンを持っている状態の動物を担癌動物と言います。癌の治療法や対応方法にも今や犬猫の世界でも多種多様な方法が存在します。

このところ獣医のエリアでも,癌をやっつけて根絶するための手段と大きくさせないで共存させる手段,その後の生存期間は変わらないのではないか?という報告が多く出てくるようになっています。

そうは言ってもこれは『どちらか一つの方法を選択しなければいけない』というモノではなく,担当獣医師の考え方や方針,それこそ獣医が持っている「知識と技術の引き出しの数」にもよりますが,同時に選択することも可能ですし途中変更も可能です。

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さて,本日ご紹介はシェットランドシーップドッグのダイちゃん♂14歳。
鼻腔内の扁平上皮癌です。左の鼻の横が腫れていて,横から見ると上もぽっこり盛り上がっています。ダイちゃんは高齢でなおかつとてもシャイなワンコなため,飼い主様とご相談の結果,放射線療法や化学療法は選択せず,漢方薬を主軸に西洋薬を併用した免疫を強化する治療法を選択されました。現在治療3週目,とても良好で好反応。漢方薬などは個体差があるので実際に使用してみないと分かりませんが良かったです。

シェルティーの鼻腔内腫瘍は発生率が高く,他にも鼻腔腺ガンで加療中のワンコがおります。この子は大学病院の腫瘍科から年内の宣告を受けていますが,こちらの飼い主様も同じような治療方法を選択され,担当の先生が懇意の方なので,先方には宣告の期日を上回る予定であると宣言しました。

当院でも,このような放射線療法や化学療法を用いない治療法で,
治療好成績の患者さん達がとても多く存在します。
ここでは化学療法や放射線療法を否定している訳ではありません。
これらの治療がとても有効なものも沢山あります,たとえばリンパ腫です。
リンパ腫は化学療法がとてもよく効くガンのため,第1選択として化学療法となります。
この治療についてはまたの機会に書きます。

話を戻しますが,このようにガンを持っていても,
その癌を大きくさせずに,動物達が生活の質を低下させることなく
寿命を全うできれば良いのではないかという考え方もあります。

たいていの人々が,ずいぶん高い確率で遭遇する癌ですが,
癌というモノを少し考え直す時期に来ているのかも知れませんね。
(すー。(・_・)?)



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