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今日の診察室

ノギの被害状況増大

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朝晩冷え込むようになってきましたね

今年は猛暑だったことが影響しているのか、例年に比べ「ノギ」の被害に遭う子が急増しています。

今回はその「ノギ」被害についてお話します。
<被害者:黒プードルちゃんケース
いつものように多摩川でお散歩をしていたそうです。途中で草むらに入った後、急に頭を振り、片耳を気にし始め様子がおかしいと飼い主さんから連絡を頂き、病院に来てもらいました。
お耳の中を検査すると、何か入っているようです。触るととても痛がり、あまり見せてくれませんでしたが、よーく見ると草のひげのようなものを確認しました。そして、プードルちゃんの体にはノギが付いていました。ノギは、耳の中に入るとどんどん奥へ行ってしまい鼓膜を貫通し内耳や脳にまで達してしまうこともある怖いものです。

早急に取り除かなければならない!
麻酔処置で除去することになりました。耳道を確認するとノギは鼓膜に突き刺さり、鼓膜に傷がついていました。ノギは素早く除去し、手術終了。終わるとすぐに目覚めました。お耳にはお薬を入れ、おうちでは内服を服用していただきました。パパママがお迎えにくると、しっぽプリプリで喜んでいました。
ノギ4

1週間後お耳のチェックで来てもらい、確認すると鼓膜の傷は完治!

今回のように発見から、処置までが早くできることが大事に至らない重要なことです。ノギは放置し、時間がたってしまうと、全く別の症状で出てくる場合があるので原因がわかりにくくなってしまいます。


では、一体「ノギ」とは何者なのでしょうか

ベルヴェットでは「ひっつき虫」と呼んでいます。

多摩川の河川敷を調査してきたのですが、たくさん生えていました。
いろいろな種類があり、今回問題になっているものはイネ科の植物です

川2
ノギ1
*「芒(ノギ)」とは、イネ科植物の外花穎(がいかえい)の先端が細長く伸びて剛毛状の突起となった部分をいう。動物や衣服などに突き刺さったり、側面に並ぶ微細な刺(とげ)で付着するなどして、外花穎の中に内花穎といっしょに含まれたままの果実を遠方まで散布する役を果たす。・・・日本大百科全書より
ひっつき1

ノギは、周りのひげが「返し」の役割をしてしまうことで頭を振っても出てこず奥へ奥へと進んでいってしまうため問題が起こりますまた、鼻の中に入ったり、皮膚に刺さることもあります。

予防策として、草むらにあまり入らないようにする、お散歩後は付いてしまった草や実はブラシでよく落としておくことなどが大切です。

身近の意外なところに、病気につながる危険もあるので皆さん気をつけましょう


獣医師 渡邉美季

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ノギ探索隊のトントン隊員強風に吹かれ耳がひっくり返ってしまいました



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